ニキビを皮膚科で治療する

ニキビの治療には、保険診療と自由診療があります。一般皮膚科や美容皮膚科で治療を受けられるのですが、さまざまな治療法があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。ここでは、皮膚科で受けられるニキビの治療法の種類と特徴をご紹介します。

美容皮膚科と一般皮膚科の違いについて

一般皮膚科は保険診療をメインとしており、美容皮膚科では自由診療がメインとなっています。保険診療と自費診療の違いは、症状の改善を目的としているかどうかです。皮膚科が症状を改善させることを目的としていることに対して、美容皮膚科はニキビの改善させるとともに美しい肌になることを目的としています。

自費診療はクリニックが自由に料金を設定するため、医療機関によって料金が大きく異なります。

一般皮膚科でのニキビ治療法

一般皮膚科では、ニキビの炎症を鎮める外用薬や内服薬を使用します。また、毛穴の詰まりを解消して、ニキビを予防することも保険診療になります。保険診療の対象となる薬には制限があるので、治療法は限られていますが、自費診療と比べて安い費用で治療を受けられるというメリットがあります。

内服薬

ニキビの治療では、外用薬だけを使う場合と内服薬を併用する場合があります。ニキビに対して適用される内服薬は、アクネ菌を殺菌するための抗生物質、毛穴を詰まらせる皮脂の分泌を抑えるビタミン剤です。特に、急性の炎症を鎮めたい場合には、抗生物質が役立ちます。また、複数の原因が重なって発症する大人ニキビに対しては、ホルモンバランスや自律神経を整える漢方薬が使用されることがあります。

ニキビに対して使用する抗生物質は、マクロライド系抗生物質のルリッドとクラリス、テトラサイクリン系抗生物質のミノマイシンです。ビタミン剤は、ビタミンB6を主成分とするピリドキサール、ビタミンCとビタミンB5を配合したシナールなどです。

ニキビに適用される漢方薬はいくつかありますが、十味敗毒湯が使用されることが多いようです。

外用薬

ニキビの外用薬はドラッグストアでも購入できますが、クリニックで処方されるものの方が有効成分が多く配合されています。また、保険適用となるため、費用面で大きな負担になりません。古い角質を取り除くピーリング効果がある薬や抗菌作用のある薬が処方されます。

ピーリング効果のある薬には、ベピオゲルやディフェリンゲル、デュアック配合ゲルなどがあります。抗菌作用のある薬には、ベピオゲル、ダラシンTゲル、デュアック配合ゲル、ゼビアックスローションなどがあります。

面皰圧出

薬以外の治療法の一つである面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)は、ニキビに小さな穴を開けて、皮脂や古い角質でできている内容物を面皰圧出器で取り除く治療法です。どのタイプのニキビにも適用できますが、炎症が起きていない白ニキビに対して行うことで、赤ニキビの予防になります。保険適用であるため、気軽に受けられることがメリットです。

美容皮膚科でのニキビ治療法

美容皮膚科では、ニキビの改善だけではなく、再発予防や炎症後の治療などトータルサポートを受けられます。ケミカルピーリングやレーザー治療、イオン導入、ホルモンバランスの乱れに対する処置、結婚式を迎える人のためのケアなどを行います。

保険適応外の最先端の医療機器や薬剤を用いた治療を受けられるため、満足度の高い結果が期待できるのです。ただし、自費診療であるためどうしても費用が高くなるというデメリットがあります。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングは、古い角質を薬剤で剥がして肌のターンオーバーを促す治療法です。主にシミや毛穴の黒ずみなどに用いられるのですが、毛穴の汚れを取り除くこともできるため、ニキビの治療にも適しています。使用されるピーリング剤には、サリチル酸、トリクロロ酢酸、グリコール酸があります。

炎症を起こしているニキビにも適用できるというメリットがあるのに対し、施術後は角質層のバリア機能が低下するため、外的刺激を受けやすくなるというデメリットがあります。施術後は、保湿や紫外線対策を徹底するとともに、肌を擦らないよう丁寧にスキンケアしなければなりません。

レーザー治療

ニキビには、主に炭酸ガスレーザーが使用されます。二酸化炭素によって発生させるレーザーを照射して、ニキビの表面に小さな穴を空けます。そして、毛穴に溜まっている皮脂や古い角質、膿などを排出させるのです。ニキビ跡の改善には、フラクショナルCO2レーザーが効果的とされています。

断続的な効果は期待できませんが、現在の症状を改善するのには役立ちます。1回の照射に数万円程度の費用がかかるうえに複数回の治療が必要であるため、総費用が高くなることがデメリットです。また、レーザーの照射による副作用が治まるまでの期間が長い場合があります。

光治療(フォトセラピー)

光治療には、光線によってアクネ菌を殺菌する効果と毛細血管を収縮させて炎症を改善する効果が期待できます。アクネ菌が増殖していない白ニキビや黒ニキビには効果が期待できません。また、赤みややけどなどの副作用があります。レーザーと同じく複数回の施術が必要であるうえに、1回の照射に数万円程度の費用がかかります。

なお、上記はIPLという光治療の特徴で、他にPDTとLEDがあります。

ホルモン治療

男性ホルモンには皮脂の分泌を活発にする働きがあるため、男性ホルモン優位な状態ではニキビができやすくなります。男性ホルモンは、女性ホルモンによって働きが抑えられるので、外部から女性ホルモンを補うホルモン療法がニキビの治療に効果的とされています。

男性ホルモンの働きを低下させる抗男性ホルモン薬、女性ホルモンに似た物質を活用した疑似ホルモン剤、ホルモンバランスを整える低用量ピル、女性ホルモンを含む軟膏などを使用します。

治療費について

皮膚科は症状の改善、美容皮膚科は美肌を作ることを目的としています。ほとんどの場合、皮膚科は保険診療、美容皮膚科は自由診療となるため、美容皮膚科での治療の方が費用が高くなります。

保険適用での治療費

保険適用の内服薬による治療は、1,000~3,000円程度で受けられます。また、炭酸ガスレーザーを用いない面皰圧出には、2,000~5,000円程度の費用がかかります。

保険適用外での治療費

ケミカルピーリングは7,000~12,000円程度、イオン導入は4,000~7,000円程度、レーザー治療は1回の照射につき30,000~100,000円程度です。レーザー治療に関して、5回通うことになれば、150,000~500,000円程度の費用がかかることになります。

 ページの先頭に戻る