ニキビの治療

ニキビを早急かつキレイに治したいのであれば、重症度に関係なく病院を受診して適切な治療を受けることが大切です。ただし、思春期ニキビに関しては、病院での治療よりも生活習慣やスキンケアの見直しが優先されることがあります。ここでは、病院で行うニキビの治療について解説します。

薬による治療

ニキビの治療薬には、ニキビ専用の薬以外に、抗生物質やステロイド剤、漢方薬などがあります。また、医師の指示の元であれば使用できる日本では無認可の海外の薬もあります。詳しくは、04「ニキビに効く薬」をご参照ください。

面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)

面皰圧出器(コメドプッシャー)を使用して、毛穴に詰まっている芯や膿、産毛などを押し出します。保険適用であるため、比較的受けやすい治療法と言えるでしょう。施術前に患部を消毒し、ニキビの先端に極めて小さな穴を開けてから、消毒した面皰圧出器で毛穴の中にある異物を取り除いていきます。病院では、面皰圧出によるニキビの悪化、皮膚へのダメージなどを最小限に抑えるよう考慮して施術します。

面皰圧出器は市販されていますが、雑菌の侵入や皮膚に負担をかけることによるニキビの悪化を招く恐れがあるので、必ず病院で施術を受けることが大切です。どのような状態のニキビにも使用できますが、主に炎症が起きる前の白ニキビと黒ニキビに適用されます。なお、炎症が激しい赤ニキビや黄ニキビには、適用されないことが多いです。

コメド吸引

ガラス製の吸引管を使って毛穴に詰まった芯を吸引します。主に白ニキビと黒ニキビに適応されます。面皰圧出とは違い、保険適用外です。吸引時に少しの痛みを伴い、施術後は赤くなります。

ケミカルピーリング

サリチル酸やグリコール酸などの酸性の薬剤で余計な角質を溶かして取り除く治療法です。過角化を防ぐことで、毛穴を詰まりにくくします。どの段階のニキビにも適用できますが、炎症が強い場合は適用されないことがあります。施術後は角質が薄くなるとともに皮膚のバリア機能が低下するので、紫外線などの影響を受けやすくなります。そのため、しっかりと紫外線対策や保湿ケアをすることが大切です。また、皮膚のバリア機能の低下に伴い、乾燥や赤み、ヒリヒリとするなどの症状が現れることがあります。

エステサロンでもピーリングを受けられますが、クリニックで受けるピーリングと比べて低濃度の薬剤を使用するため、効果は劣ります。また、ニキビの状態や肌質に合わせて施術しなければならないので、医療技術と知識を有する医師による施術を受けることが大切です。ニキビの状態によりますが、2~3週間に1回の施術を5~10回繰り返すことで、効果が期待できます。

保険適用外であるため、治療にかかる費用が比較的高くなる傾向があります。

ホルモン治療

皮脂の過剰分泌を引き起こす男性ホルモンの作用を抑えるために、ホルモンバランスを整えることを目的とした治療を行うことがあります。これは、重症の赤ニキビや黄ニキビ、紫ニキビなどに対して他の治療を適用したところ、十分な効果を得られなかった場合に検討されます。また、多毛であったり、皮脂の分泌が多い、口周りや顎周りにニキビができやすい、生理不順などホルモンバランスが乱れていることが予想される場合にも適しています。

基本的に、成人女性に対してのみ適用され、男性のニキビや思春期ニキビに対しては適用されません。治療では、次の薬を使用されます。

スピロノラクトン(アルダクトンA)
高血圧の治療に使用される利尿効果がある薬ですが、男性ホルモンの働きを阻害する働きも持つため、ニキビのホルモン治療に用いられています。副作用として、生理不順や不正出血があるため、副作用を緩和するために女性ホルモンのエストロゲンやプロゲステロン、低用量ピルなどを併用する場合があります。なお、他にも低血圧や頻尿、高カリウム血症、喉の渇きなど副作用は様々です。
低用量ピル
エストロゲンとプロゲステロンをバランスよく含んでいる薬で、本来は避妊を目的として使用します。しかし、女性ホルモンのバランスをコントロールするという作用を利用して、男性ホルモンやプロゲステロンの分泌を抑え、ニキビを改善することも期待できます。低用量ピルには、アンジュトリキュラーヤーズマーベロンなどがあります。
低用量ピルだけでは、ニキビの治療に高い効果が期待できない場合があり、吐き気や頭痛、体重増加、乳房痛などの副作用が目立って現れることもあります。しかしながら、身体が低用量ピルに慣れることで副作用が軽減するとされています。
また、乳がんや子宮頸がんなどホルモンバランスが関係しているとされる病気や、血栓症のリスクが高まることがあります。

レーザー治療

皮膚の奥深くにまで届くレーザー光を照射して、皮膚の一部を人工的に傷つけます。そうすることで、新陳代謝を高めて、ニキビや毛穴詰まりによる赤みなどの症状を改善することができます。高出力ですが、ピンポイントで照射するので、周りの皮膚が傷つく心配はありません。使用されるレーザーには、アレキサンドライトレーザーや炭酸ガス(CO2)レーザー、ヤグ(YAG)レーザー、Vビームレーザーなどがあり、レーザーの種類によっては照射中に強い痛みを伴います。なお、レーザー治療は保険適用外です。

また、赤みやかさぶた、色素沈着などを起こし、皮膚が元の状態まで戻る期間(ダウンタイム)が長くなることがあります。広範囲に渡ってこのような症状が現れると、仕事や生活に支障をきたす場合があり、それをストレスに感じることもあります。

ニキビのレーザー治療は確立されたものではなく、どのようなニキビにどのようなレーザー治療が適しているのかということは明確ではありません。医師の判断のもと、症状に合わせてレーザーの種類や出力が選ばれている傾向があります。

そのため、十分な効果を得られない場合や、ニキビが再びできてしまうこともあります。このような場合は、他の治療法に切り替えたり、併用したりすることが望ましいです。

光治療(フォトセラピー)

皮膚の浅い部分にまで届く光を照射して、皮脂腺を破壊したりアクネ菌を殺菌したりする治療法です。レーザー治療と比べて出力が低いため、効果も低いです。その代わり、照射中の痛みがレーザー治療と比べて弱く、副作用も少ないという特徴があります。

レーザー治療と同じく、どのようなニキビにどのような施術がよいか明確になっておらず、別の治療法を併用しなければ十分な効果を得られない場合もあります。

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