ニキビに効く薬 ニキビ専用の薬

ニキビの治療に使用する薬には、皮膚のターンオーバーを整えたり、アクネ菌を殺菌したりするものがあります。薬の種類によって異なりますが、赤みや乾燥、痒み、皮が剥けるなどの副作用が現れることがあります。また、一時的に皮膚のバリア機能が低下して外的刺激に弱くなるので、保湿や紫外線対策を併用して行うことが大切です。ここでは、ニキビに効く薬について解説します。

ディフェリンゲル

ディフェリンゲルは、アダパレンというビタミンA誘導体と似た構造を持つ成分を0.1%含有している保険適用の塗り薬です。皮膚の奥にある基底層の基底細胞は、有棘細胞、顆粒細胞、角質細胞へと変化し、古い角質細胞は自然に剥がれ落ちます。ディフェリンゲルは、顆粒細胞から角質細胞へと変化するのを抑え、過角化を防ぐ作用があります。

過角化を押さえることは、毛穴詰まりを防ぐことに繋がるため、ニキビの予防に役立つのです。また、白ニキビと黒ニキビにも効果的とされています。ただし、同じレチノイド製剤に該当するトレチノインよりも効果が弱く、効果が現れるまでにかかる時間も長いため、長期間にわたって服用しなければならない場合があります。

内服の場合、妊娠中に大量に服用すると、胎児奇形のリスクが高まるとされていますが、因果関係は明らかになっていません。しかしながら、胎児奇形のリスクを高めるという報告がある以上は、妊娠中の服用は避けるべきと言えます。

副作用は、服用から約2週間で治まるといわれています。1日1回、就寝前に洗顔をしてから患部に塗ります。化粧水や乳液で保湿ケアをする場合は、最後にディフェリンゲルを塗りましょう。なお、ディフェリンゲルは、顔の皮膚以外には適用できません。

トレチノイン(成分名)

トレチノインは、血液中に存在する成分で、ビタミンAを効率よく吸収するために代謝される物質です。商品には、RENOVAやレチンA、Stieva-Aなどがあります。ビタミンA(レチノイド)は、レチノール、およびレチノイン酸やレチナールなどのビタミンA誘導体のことを指します。人を含む動物の体内にあるビタミンAのほとんどがレチノールです。そのため、ビタミンAとレチノールを同じものとして考えることがあります。なお、ビタミンA誘導体のみ、レチノイドと呼ぶ場合もあります。

トレチノインには、ターンオーバーを促すとともに、強いピーリング作用によってニキビや毛穴詰まりを防ぐ作用があります。また、肌の弾力を保つコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの合成も促すため、美肌を作るのに役立つ成分と言えます。赤ニキビや黄ニキビ、紫ニキビに有効です。ただし、保険適用外であるとともに、一部の病院でしか処方してもらえません。

ニキビの状態に応じて使用するトレチノインの濃度や使用頻度、期間などが異なるため、必ず医師の管理のもと使用する必要があります。通常では、1日1~2回の使用を1~3ヶ月続けます。塗る際には、綿棒などを使って患部以外の部分に塗らないよう注意しましょう。なお、目や口の周りなど他の部位と比べて皮膚が薄い部分には塗ることができません。

アキュテイン

アキュテインはビタミンA誘導体の一つで、イソトレチノインを含む保険適用外の内服薬です。アキュテインには皮脂の分泌を大きく抑える働きがあります。難治性のニキビの改善も期待できますが、それだけ副作用が強いため、赤ニキビや黄ニキビには安易に使用されません。

副作用には、唇や鼻、眼などの激しい乾燥、頭痛や吐き気、下痢、脱毛、うつなどがあります。レチノイド製剤であるため、胎児奇形のリスクを考慮して、妊娠中や妊娠前、授乳中の人には処方されません。また、成長を阻害する副作用があるため、成長期の人は使用できません。

ベピオゲル

過酸化ベンゾイルを2.5%含む保険適用の塗り薬です。ピーリング作用と抗菌作用を持ち、古い角質の除去とアクネ菌を生息させにくくするという2つの側面からニキビにアプローチをかけます。適用されるのは、白ニキビと黒ニキビ、赤ニキビです。

抗生物質を長期的に使用することで、抗生物質に対して耐性を持つ細菌の発生が懸念されますが、抗菌作用は抗生物質とは違い、アクネ菌が生きにくい環境を作るだけであるため、耐性菌の心配はありません。

デュアック

過酸化ベンゾイルが3%、抗生物質のクリンダマイシンが1%含まれる保険適用の塗り薬です。過酸化ベンゾイルが持つ抗菌作用とピーリング作用に加え、クリンダマイシンによる細菌のタンパク質の合成を阻害することで増殖を阻止する作用を持ちます。

主に赤ニキビに適用されます。なお、クリンダマイシンは抗生物質であるため、耐性菌が懸念されますが、デュアックの場合においては比較的耐性菌が発生しにくいとされています。

イオウカンフルローション

イオウとカンフルを含む保険適用の硫黄製剤で、皮脂の分泌を抑えるとともにアクネ菌を殺菌してニキビを改善します。また、角質を柔らかくすることで毛穴を詰まりにくくする働きもあります。主に、白ニキビと黒ニキビ、赤ニキビに使用されますが、中でも思春期ニキビに適しています。

副作用は、皮脂の分泌抑制作用による乾燥です。そのため、乾燥が原因で皮脂が過剰分泌される大人ニキビには向きません。また、イオウの臭いが強く、使用をためらう人もいるため、使用される機会が減少傾向にあります。

アゼライン酸

アゼライン酸は、毛穴詰まりを防ぎつつアクネ菌が生息しにくい環境を作る作用があります。使用するとピリピリとした感覚が生じることがありますが、それほど強い刺激は感じません。そのため、他の薬の副作用が強く現れる場合や妊娠中の人にも処方できます。

アゼライン酸を配合した商品には、「ディーアールエックスAZAクリア」という化粧品がありますが、販売元のロート製薬と直接取引をしている病院でしか処方してもらえません。

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