自分でできるニキビの治し方

ニキビは、病院で薬などによる治療を受けるだけではなく、生活習慣や食生活の改善、サプリメントを飲むなどの対策をすることが大切です。ここでは、自分でできるニキビの治し方を紹介します。

栄養素と食べ物

ニキビは、複雑なプロセスを踏んで発生します。食生活を改善したり、ニキビに効果的な栄養素を含む食べ物を積極的に摂ったりすることで、ニキビをできにくくしたり、ニキビを早く治したりできるようになります。

具体的に、食事でどのような栄養素を摂るとよいのかみていきましょう。

ビタミンA

ビタミンAには、皮膚のターンオーバーを遅延させる硫酸コレステロールの合成を抑え、ターンオーバーの周期を整える効果が期待できます。また、身体の免疫力を高めることで、アクネ菌の繁殖を抑えて赤ニキビへの悪化を防ぐのにも役立ちます。

ビタミンAは、レバーやニンジン、ほうれん草などに多く含まれています。

ビタミンC

ビタミンCには、皮膚のターンオーバーに必要な細胞の生産を促すコラーゲンの生産を活発にする働きがあります。ビタミンCを摂取するとコラーゲンの生産が促され、それによって皮膚のターンオーバーに必要な細胞の生産が促され、結果的に皮膚のターンオーバーが整うのです。

また、アクネ菌が繁殖すると、それを排除しようと活性酸素が発生し、それによって炎症が起こるのですが、ビタミンCが持つ抗酸化作用により、炎症を抑えて赤ニキビへの悪化を防ぐことができます。

ビタミンCは、ピーマンやレモン、柿などに多く含まれています。

ビタミンB群

ビタミンB1は、糖質の代謝に関わる栄養素です。ビタミンB1が不足すると、糖質がうまく代謝されず、過剰な糖質として中性脂肪に変換されてしまいます。中性脂肪が蓄積することで皮脂の分泌が増え、結果的にニキビができてしまうのです。

ビタミンB1をしっかり摂ることで、皮脂の分泌をコントロールできます。豚肉やレバー、ハトムギ茶、ピーナッツ、大豆、ゴマなどに多く含まれています。

ビタミンB2には、皮膚のターンオーバーを促すことで、過角化を防ぐ働きがあります。また、ビタミンB6はタンパク質の代謝に関わる栄養素であるため、しっかり摂ることで皮膚のターンオーバーの促進に繋がります。ビタミンB2はハトムギ茶、レバー、うなぎ、さんま、納豆、きのうこ、ビタミンB6は、レバーやさんま、ゴマ、にんにくやバナナなどに多く含まれています。

また、ゴマに含まれるセサミンには強い抗酸化作用があるため、活性酸素に対抗して炎症を抑える働きがあります。ハトムギにも、角質の代謝を高めて過角化を防ぐ働きがあり、これら2つの食品は特にニキビに適しているといえるでしょう。

ビタミンE

全身の血行を促進させることで、皮膚のターンオーバーに必要な栄養を隅々まで送り届けます。それにより、皮膚のターンオーバーが促進されて、ニキビができにくくなります。ビタミンEは、トマトやかぼちゃ、アボカド、アーモンドなどに多く含まれています。

また、トマトには、強い抗酸化作用を持つリコピンが含まれているので、特にニキビに適した食べ物だといえます。

亜鉛

亜鉛は、細胞分裂を促すことで皮膚のターンオーバーを促進させる必須ミネラルです。また、新陳代謝に必要な酵素を構成する主成分でもあるため、不足するとターンオーバーが遅れてニキビができやすくなります。さらに、ニキビが治るのも遅くなるため、セルフケアにおいて欠かさず摂りたい栄養素といえます。

亜鉛は、レバーや牡蠣、牛肉やアーモンドなどに多く含まれています。

乳酸菌

腸内には、善玉菌と悪玉菌、日和見菌が存在します。善玉菌よりも悪玉菌が多くなった状態は、腸内環境が乱れているといえます。腸内環境が乱れると、便秘が起こります。このような状態では、自律神経が乱れたり血行不良や食欲低下が起きたりして、皮膚に十分な栄養を届けられなくなります。その結果、皮膚のターンオーバーが乱れて、ニキビができやすくなるのです。

乳酸菌は善玉菌の一種で、腸内環境を整える働きを持ちます。ヨーグルトなどの乳酸菌だけではなく、ぬか漬けなど様々な発酵食品に含まれています。

タンパク質

タンパク質は、皮膚や歯、髪など身体そのものの材料となります。新しい皮膚を作るために必要な栄養素であるため、しっかりと摂ることでターンオーバーのサイクルを整えることができます。

タンパク質は、肉類や魚類、卵、乳製品、大豆類などに多く含まれています。

必須脂肪酸

必須脂肪酸は、細胞膜を構成する脂質の材料です。正常な細胞膜が形成されていることで、ターンオーバーが正常化されます。逆に、必須脂肪酸が不足するとターンオーバーが遅れて過角化が進みます。必須脂肪酸の中でも不足しやすいオメガ3系脂肪酸を含むサバやイワシなどの青魚、えごま油などを積極的に摂りましょう。

低GI食

GIは、Glycemic Indexの略称で、食後血糖値の上昇具合を示します。GI値55以下の食品のことを低GI食といい、食後血糖値の上昇が緩やかであるため、インスリンの分泌が過剰になりません。インスリンには、皮脂の分泌を促す男性ホルモンの分泌を増やす働きがあるため、インスリンを分泌させすぎないことがニキビ予防に繋がります。

低GI食は、インスリンを分泌するすい臓に負担をかけにくい食事法として、糖尿病の食事療法やダイエットに用いられることがあります。

低GI食では、精白米ではなく玄米や雑穀米などを食べ、食パンではなくライ麦パンや全粉乳パンを選びます。また、パスタやそばに関しても、全粉乳のものを選びましょう。また、GIを下げる酢や乳製品、大豆製品を献立に取り入れ、最初にキノコ類や野菜類など食物繊維が多いものを食べましょう。このような食事法は、便秘を防ぎ、腸内環境を整えてニキビを防ぐことにも繋がります。

サプリメント

仕事や家庭の都合により、上記のような栄養素をしっかり摂ることができない場合は、サプリメントで補うとよいでしょう。ただし、サプリメントには、薬のような効果は期待できず、あくまでも栄養を補うためのものであるため、食生活を整えることを諦めてはいけません。また、栄養素の含有量が多いので、用法用量を守って活用することが大切です。

脂溶性ビタミンのビタミンAやビタミンEは水に溶けない性質を持つため、尿中に排泄されません。そのため、摂り過ぎには特に注意が必要です。また、亜鉛には、男性ホルモンの分泌を促す働きがあるため、亜鉛の過剰摂取は皮脂の過剰分泌に繋がります。皮脂の過剰分泌はニキビに繋がるので、摂り過ぎないよう注意しましょう。

なるべく避けた方がよいもの

ニキビを早期改善したり予防したりするために、動物性脂肪や糖質を多く含む食品、高GI食品を避けましょう。また、以下のような食品もニキビに悪影響を及ぼす可能性があるので、なるべく避けることが大切です。

香辛料

辛いものは、胃に負担をかけます。香辛料を多く使用した食事を継続的に摂ると、やがて栄養の消化や吸収機能が低下して、皮膚のターンオーバーに必要な栄養が不足してしまいます。その結果、過角化が進み、ニキビを引き起こすのです。唐辛子やわさび、コショウなどを摂り過ぎないよう注意しましょう。

カフェイン

カフェインには利尿作用があるため、ニキビ予防や改善に役立つミネラルやビタミンが排出されてしまい、ニキビができやすくなったり治りにくくなったりします。カフェインはコーヒーやお茶などに多く含まれているので、飲み過ぎないよう注意しましょう。

アルコール

アルコールは肝臓で分解されます。アルコールが分解される際には、活性酸素が発生するため、それによってニキビに炎症が起こります。また、同時にビタミンB2やB6が消費されるため、ターンオーバーが遅れてニキビに繋がりやすくなるのです。

さらに、利尿作用があるため、カフェインと同じくビタミンやミネラルが尿中に排出されて、ニキビに悪影響を及ぼします。同時に、身体から水分が減少することで皮膚が乾燥しやすくなったり、お酒に多く含まれる糖質が皮脂の過剰分泌を招いたりするなど、ニキビに対する悪影響が非常に多いとされています。

1日あたりのアルコールの摂取の目安として、ビールは500ml、ウイスキーは60ml、日本酒は180ml程度に留めましょう。

チョコレート

チョコレートを摂り過ぎるとニキビの原因になるといわれていますが、これはチョコレート特有の成分ではなく、砂糖や動物性脂肪などによるものと考えられています。チョコレートの種類によっては、砂糖や動物性脂肪が多く含まれているため、摂り過ぎに注意が必要です。

なお、チョコレートの原料であるカカオには、多量の脂肪が含まれていますが、これはカカオバターという植物性脂肪であるため、むしろニキビの改善に効果があるとされています。しかし、チョコレートによっては、カカオバター以外のトランス脂肪酸を含む植物油脂や食品添加物が含まれており、それらが原因で活性酸素が発生してニキビを引き起こす可能性があります。

また、因果関係が明確になっていないものの、カカオがニキビの発生に関与しているという研究結果もあるので、砂糖や動物性脂肪があまり含まれていないブラックチョコレートを少量食べるだけにしておいた方がよいでしょう。

なお、ニキビを引き起こすトランス脂肪酸を多く含む植物油脂には、マーガリンやショートニングなどが挙げられます。

ポテトチップス

ポテトチップスはじゃがいもを原料としています。じゃがいもは糖質を多く含み、それを揚げるときに飽和脂肪酸を多く含むパーム油が使われているため、ニキビの原因になるといわれています。飽和脂肪酸は動物性脂肪に多く含まれており、摂り過ぎると男性ホルモンの分泌を促して皮脂の過剰分泌を招きます。

ピーナッツ

ピーナッツ特有の成分がニキビを引き起こすのではなく、加工される際に使用されるマーガリンやパーム油、砂糖などが原因でニキビができやすくなると考えられています。マーガリンはトランス脂肪酸、パーム油は飽和脂肪酸に該当します。

これらの理由により、ピーナッツの素焼き、茹でたピーナッツ、落花生などであればニキビの原因にはなりません。また、ピーナッツバターに関しては、動物性脂肪が含まれるものがあるので、ピーナッツ100%のものを選びましょう。

睡眠

入眠から約3時間の深い眠りについているときに、成長ホルモンが多く分泌されます。成長ホルモンは皮膚のターンオーバーに必要なものであるため、睡眠不足や質の悪い睡眠をとっていると、成長ホルモンの分泌が低下してニキビができやすくなります。

6~8時間の睡眠が理想とされていますが、個人差があります。また、6時間以下の睡眠であっても、良質な睡眠をとることが大切です。十分な睡眠をとることで、ホルモンバランスが整うとともにストレスが軽減されるので、ニキビの改善に繋がります。

良質な睡眠をとるためには、食事を就寝の3時間前までに摂り、室温を調節したり照明を落としたりして、入眠しやすい環境を整えることが重要となります。また、就寝前に軽くマッサージやヨガをするのも効果的です。重要なのは、リラックスした状態で床に着くことです。就寝前はパソコンやスマホの画面を見ないようにしましょう。

ストレスを減らす

心身にストレスを受けると、副腎皮質からコルチゾールが分泌されます。コルチゾールには、男性ホルモンの分泌を促す働きがあるため、ニキビができやすくなります。ストレスを受けずに生活することは困難であるため、ストレスを解消させることが重要となります。

ストレス解消法は人それぞれですが、食事やカラオケ、ドライブなど自分の好きなことをしましょう。また、笑う、泣くといった感情に身を任せる行為もストレス解消に繋がります。そして、良質な睡眠と適度な運動を心がけることも大切です。これらのストレス解消法を中々実行できないのであれば、気が付いたときに深呼吸をしてみてください。

それだけでもストレスを軽減することができます。また、ストレスをできるだけ避けるように、人混みや騒音を遠ざけ、風邪をひかないように体調管理をすることも大切です。

適度な運動

適度な運動をすることで、血行がよくなります。血行がよくなることで、身体の隅々にまで栄養や酸素が行き渡り、皮膚のターンオーバーが促進されます。また、激しい運動で一気に汗をかくのではなく、適度な運動で少しずつ汗をかくことにより、毛穴に詰まった汚れや皮脂を押し流すことができます。

ウォーキングや軽いランニング、ストレッチやヨガなどを行いましょう。激しい運動は活性酸素の発生や身体的ストレスに繋がるので、避けてください。

禁煙

タバコに含まれるニコチンやタールには、血管を収縮させて血行を悪くする作用があります。そのため、過度な喫煙は皮膚のターンオーバーの遅延を招き、ニキビのリスクを高めます。また、活性酸素を発生させたり、ニキビ予防に効果的なビタミンCやビタミンEを破壊したりもするので、できるだけ避けましょう。

なお、禁煙後にニキビが発生することがありますが、これは好転反応によるものと推測されます。毛細血管が正常に働くようになることで、毛穴から老廃物や皮脂が排出されるようになり、それが原因でニキビができるのです。できたニキビをケアしつつ禁煙を続けることで、やがてニキビができにくくなるでしょう。

タバコは依存性が高いので、どうしてもやめられない場合には、できるだけ本数を減らしたり、他のニキビ対策をしっかりと行ったりするとよいでしょう。

ホルモンバランスを整える

男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れると皮脂の過剰分泌を招きます。ホルモンバランスはストレスや睡眠不足など様々な原因で乱れます。特に女性はホルモンバランスを崩しやすいので注意しましょう。具体的には、栄養バランスに優れた食事、十分な睡眠、適度な運動、ストレスを溜めない、身体を冷やさない、といった対策を行ってください。

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